サバ缶とボッコちゃん

青魚と短編小説をこよなく愛するコピーライターです。 ブログタイトルは時々変わります。

溺れかけている人

 

つれあいを失くしたわたしの大切な友だちは電話で泣いたり笑ったり、

それはもう水面と水中を浮いたり沈んだりしてるのを

水中カメラごしに見るようで、

ああこれは溺れている人だ、涙の海に、

でも天気のいい海に溺れかけている人だ、と思った

 

カナヅチの自分はどうやって助けていいかわからなくて、

ほんとうは一緒に溺れるしかないか

むしろ溺れてしまいたいと思うのだが、

自分には溺れることは許されてないのだなと

わかっているのだ。

 

(一昨年のある時期に思ったこと。) 

 

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