サバ缶とボッコちゃん

青魚と短編小説をこよなく愛するコピーライターです。 ブログタイトルは時々変わります。

ちょっと座らない?

 

仲間と「日本ベンチ協会」というコミュニティを

つくっています。

 

「ベンチ」は街や公園にあるあのベンチ。

きっかけは学生バンド結成並みのテンプレで、

2年ほど前に飲み屋で突然「ベンチって面白くない?」と

もりあがり(そんな話になった経緯は忘)、

その後何度か集まっているうちに今の形に。

旅先で撮ったベンチの写真を集めたり

椅子をつくる会社に突撃して話をききにいったり

電鉄の企画に相乗りしてベンチをかついで街歩きしたりと、

ゆる〜くとぎれとぎれに、活動中です。

 

ここで私のベンチ愛を。

ベンチって存在そのものがとても今で哲学的なのです。

 

1。ベンチは「途中の存在」

ベンチは、駅や公園やバス停など移動中の人にとって

スタートとゴールの間にある。

「ひと」休みで長居しない場合が多いし

そのベンチはあの時とこの時の「間」のような時空間になるし、

その時の自分はおそらく、公でも私でもない。

 

2。ベンチは「モードを変える」

座ると気分が変わって、怒っていた人は落ち着くし、

泣いてたあの子は泣き止むし、疲れた人は休まる。

ついでに視点が低くなって街の景色も違って見えるし、

近所パン屋さんのいい匂いがしたり風の音も聞こえるかも。

 

3。ベンチは「偶然をよぶ」

隣に恋人や友だちじゃなく、知らない人が座るかもしれない。

そこで「いい景色ですね〜」とか話してもいいし、

シャイな人は「隣にこないでオーラ」を出してもいい。

そこで何かが起きたり起きなかったりする。

猫や鳩が座ってる場合も多いけれど。

 

ベンチのそんなところが昨今の、

右だ左だ!男だ女だ!あんこだクリームだ!…と

なんでも白黒つけたがる世の中にちょっと足りない、

「どっちつかずでいいしどっちかに決めなくていいし

まぁぼーっとしていったらいいじゃない」という

メッセージを懐深く体現していると思う。

 

そんなわけで、

’ちょっと座らない?’

というスローガンを作りました。

前ばっかり見て速足で進んでいた人も、ちょっと座らない?

その話ゆっくり聞きたいから、ちょっと座らない?

このあと予定ないんだったら、ちょっと座らない?

いろいろあるけどまあちょっと座らない?

という呼びかけです。

以下のサイトに哲学とコンセプトも作文しています:) 

日本ベンチ協会(Nippon Bench Association)

 

今年中には社団法人化する話も出てるけど…

あくまでゆるゆるで活動しているわれわれでした:)

 

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