サバ缶とボッコちゃん

青魚と短編小説をこよなく愛するコピーライターです。 ブログタイトルは時々変わります。

そのひとは自分を変えてくれるか。

 

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先日、TCC(東京コピーライターズクラブ)の勉強会で

アートディレクターの副田高行さんのお話をきく機会がありました。

 

副田さんは、広告が世の人の心を動かしてきた時代を

作ってこられた大先輩クリエイターの一人で、

最近のものだと「サントリーBOSS/宇宙人ジョーンズ」のシリーズや

TOYOTAハイブリッド/ReBORN」のシリーズ、

宮崎あおいさん出演の「Earth music&Ecology」や

吉永小百合さんの「シャープ/AQUOS」シリーズのデザインなど。

代表作を数え上げるときりがありません。

 

その日は主に最近減ってきた新聞広告についてのお話で

参加者の多くは若手のコピーライターでしたが、

もう長くこの仕事を続けている自分にもとても響く

(というかむしろベテランにより響くと思った)言葉の連続で

とても勇気が出ました。

 

中でも一番ハッとしたのは、

「初めて組むコピーライターとデザイナー(アートディレクター)は

出会いであり、互いに相手を新しくする」という言葉。

 

言うまでもないことですが、広告の仕事はどれも

コピーライターとアートディレクターの共同作業です。 

代理店、制作会社、デザインブティックと、

出自や育ちが違えば仕事の進め方も価値の置き方も全然違う二者が

組んで出し合うアイデアや表現や提案方法で、

時にはぶつかり、時には相手に驚かされながら

クライアントに向けて一丸となって力を出していく。

その過程がお互いを成長させるし、

そういう相手でないと組んでもうまくいかないよ、ということでした。

 

そう相手に思わせる作り手でいたいな、いなくちゃな。

まだまだまだまだだ、と苦しかったり

逆にちょっと違うんじゃ!?と相手に思ってしまう時もあるけど、

新しい人と組めるのはいつも楽しい。

フリーランスなので…出会いはほんとうに貴重だと思います。

相手に変えられたり影響を与えたりできる柔らかさと

強さを持ちながら(これがなかなか難しい…)、

一生懸命仕事をしたいと(かなり殊勝に)思いました!

 

(参考:副田さんが広告について語った短いインタビュー)

 http://shiga-motherlake.jp/interview/2103.html