サバ缶とボッコちゃん

青魚と短編小説をこよなく愛するコピーライターです。 ブログタイトルは時々変わります。

過去の自分を見に行った

 

世の中があまりにも早く変わりすぎる!

自分の歩みが遅くなってるから?年をとった?

もちろんそれは否めないけれど。

 

新型コロナという未知のウイルスが瞬く間に世界にひろがって、

半年もしないうちにこれまでの価値観や経済活動や建前をぶっ壊しつつある。

こんな誰も読んでいない個人ブログでもこの状況を(その気分を)

無視して何か書くのが難しく、手が止まる。

ただでさえここ数年、世界のムードにも自分の気持ちにも

影さすことが増えているのに…

 

昔はどんなこと書いてたんだろう?

そう思って、やめて10年ほどもたつmixi日記を読みに行ってみた。

期間は2005〜2012年。

2010年以降はほぼ書いてないので、2008年までの丸4年、

NY同時多発テロ後〜リーマンショック経由〜東日本大震災前の

自分の気持ちと毎日は…?

2005年からいくつか貼ってみます。

 

 

(ココカラ)↓

 

思い出しボヤキ−6 薬の売人  20050705

でっかい口内炎ができてます。

4~5日前に「大きなったらやばいな~」

と思ってたら、みるみる成長。

今や火口直径約1cmのヘニーデ型火山のよう。

熱い物、酸っぱい物、辛い物、爆笑などで激痛。

もうあかんと思い、薬を買いに渋谷の三千里薬局へ。

             

口内炎がこんなにでかくなりました」。

お行儀悪いかもしらんが

何となくちゃんと見せた方がいい気がして、

イィ~っと口を引っ張って患部を薬剤師に。

その薬剤師、いかにも渋谷センター街前らしいというか、

ロン毛オールバックの酷薄そうな若い男。

白衣着てなかったらホスト!?、っちゅーキャラ。

「あ~立派。じゃあこれ塗って」。

チラリと患部を見て軽い動作で軟膏を出す。

ガサガサと薬を包みながらさりげなく切り出す彼。

「…ちなみにどっから見ても癌だぜ、って人が

口内炎です~とかってたまに来ますねぇ」

「!癌!?」

「そう。先が真っ黒いのはね、口腔癌。

そういうのに口内炎の薬塗ってもダメだよねぇ」

「ひ~!これ、違いますよね」

「あなたのは白いから。れっきとした口内炎です。」

 

…ドンヨリ。も~何でそんな話すんだよっ。

前より痛くなった気がする…

この男、絶対私より10は年下だけど

なんかいたぶられた気がするよう。

やっぱ渋谷の売人は悪魔だ。

 

 

ニッポン国の習慣 20050930

「お待ち」。

オーダーしてた金目鯛のカシラが

ようやく焼き上がった。

 

どん!と置かれた皿には、真っ赤な金目のでかい頭。

さっそくエラ周辺や鼻の頭、コロンと真っ白な

目玉の周りなんかを箸でせせりほじって食べる。

特においしいのは、眼の裏のトロトロのところ。

掬ってみると、おおっ、結構でかい。

直径4cm位のコロイド状の輪っかが

べろんとお箸から垂れ下がる。

じゅるるるっ。

「ここ、食べると視力がよくなるよん~」

なんつって。

 

まわりを見ると、落ち着いた雰囲気の

居酒屋らしい居酒屋は、ほぼ満席。

われわれと同時に頼んでたらしい人々のところにも

金目のカシラが行き渡って、みんな静かに

身をせせっている。

ややあって、メガネをかけていた人々が三々五々、

かけていたメガネを頭の上に乗せあげる。

私の連れも「あぁ~うま」と目をぱちぱちさせながら

黒いメガネのフレームをぐいっと額の上へ上げた。

 

隣席で飲んでいた外国人が驚いてキョロキョロする。

「Why?」なんつって。

あのですね、みんな魚の目のまわりとか食べると

メガネの度が合わなくなるんスよ。

エス、一瞬眼がよくなるからデス。

「Oh,I see.」

外国人深くうなづく。

 

出口でお勘定している人がいる。

彼は、財布をしまうとおもむろに頭上のメガネを

再び鼻にかけなおして出て行った。

金目トロトロの視力回復効果は、

ほぼ1時間で消えるというのが定説。

日本の居酒屋ではほんと、よく見かける光景ですよね。

 

・・・なんつって。

昨夜の飲み屋でのヨタ話。

 

 

風邪とおばあさんとみかん 20051216

また風邪をひいちゃった。

日曜日にマッサージに行ったら担当の人がマスクをしていて

ふんぱつして1時間やったらすっかりうつった(と思う)。

風邪ひいてる時は客商売はあかんて。まじで。

首のコリも取れたし、体操のしかたもていねいに教えてくれて

いい人だったんだけどなあ。

 

会社の入室用ICカードを道で落とした。

ら、朝携帯に電話があって、

ベルコモンズの裏に住んでいるというおばあさんが

拾ってくれていた。お礼の紅茶を持って取りに行く。

待っていてくれたのは、声で想像していたよりも

ずっと年をとった細くて小さなおばあさんだった。

お礼を言ってしばらく話してそこを辞去しようとした時

「これを機会に・・・」と彼女は言いかけた。

私も「はい」と答えてすぐ黙ってしまった。

カードケースに名刺を入れていたので

電話がかかってきたのだが、

ちょっと考えると、それごと返してもらったから

彼女からもう私をたどる手立てはない。

それに二人とも気がついてしまったからだ。

私は彼女の住所を覚えているので訪ねていくことはできる。

だけど。

何をきっかけに行くのか?

行く気持ちになる時が来たとしてそれってどういう時なんだろ?

だけどなぜ私はもう一度名刺を渡さなかったのか?

または、渡そうかと一瞬でも思ったそのことの方が無責任なのか?

あとでいろいろ考えてやるせなくなった。

 

昨日は某プロダクションさんのお呼ばれ忘年会。

その前にも用事があり、夜も10時を過ぎてから

慌ててみかんをお土産に買って駆け込んだ。

みかんはそのプロダクションの近所のお店の。

値段もバレバレだし大きいだけでレアものでもないし、

本当に私ときたら気がきかないことはなはだしい。

この会に一人で行くのは初めてで、

広い会議室の中にはよその代理店の方や

有名クリエイターの方がわんさといて、怯む。

仕事でお世話になっているプロデューサーが

そばに来てくれて、いい年して人見知りの私の相手を

ずうっとしてくれた。

有り難かった。

 

善意とは何だろうか。

なんてことをうっすら考えた一週間でした。

 

 

ずるいぞ全員片思い 20050422

今、テレビでアニメのハチクロハチミツとクローバー

をやっていました。

お話は、美大を舞台にそれぞれが恋の花を咲かせつつ

微妙に業界(建築業界、デザイン業界など)裏話が入る、

ほどよく現代的な、オタク志向もちょっと満足するラブコメです。

 

このアニメのキャッチフレーズは

「全員片想い」というのです。

なかなか共感できます。

きっとそれは「全員」というところに起因するのでしょう。

このアニメ(テレビの)のそこがキライです。

みんな平等、という感じがうさん臭いです。

 

現実はきっと違います。

簡単に両想いになる人と、いつまでも片想いの人が

ほとんどだと思います。

 

↑(ココマデ)

 

 

最後のはちょうど15年前の今日。

元気よく率直に、一生懸命楽しんで書いている。

新型コロナ禍の前を生きてた自分か…

こりゃ〜また元気出さなきゃね!